前世療法では、催眠状態で前世(過去世)の記憶やイメージを想起し、今とは異なる人生を体験します。年齢退行療法では分からなかった悩みや問題の原因を探ったり、人生をよりよく生きるためのヒントを得るのに有効です。また、死に対する新しい認識が生まれ、死の不安や恐怖の克服にもつながります。
前世療法は、アメリカの精神科医ブライアン・L・ワイス博士が1998年に出版した『前世療法』という著書によって注目を集めました。
ある日、ワイス博士が神経症と脅迫観念をもった女性患者を治療中、催眠状態で「あなたのこの病気の原因になったところまで、さかのぼってみてください」と誘導したところ、女性患者は紀元前1863年を生きた前世での記憶やつらい体験を語りだしました。それによって、今までの治療では改善されなかった症状が治癒していきました。その後、いくつもの過去世の記憶をワイス博士に語り続けた女性患者は、知るはずのないワイス博士のご家族について話したり、マスターと呼ばれる高次な精霊たちから博士宛の伝言を伝えるなど、様々な役目をも果たしました。ワイス博士は、その後も前世の記憶を持つ多くの患者と向き合い続け、現代科学では知りえなかった魂の世界について理解を深めています。
前世療法で体験した記憶が事実なのか、そもそも前世や輪廻転生が存在するのか、それは定かではありません。夢と同じように象徴としてイメージされたものかもしれません。しかし、他の療法では治らなかった心身の症状を持った患者が、前世療法によって劇的に改善したと言う例は、ワイス博士の著書を始め、多数報告されているのです。
現在とは異なった環境、家族、出来事、感情や感覚など、今の人生とは違う人生をたどることで、現在の自分を新たな視点で捉えられるようになります。今まで見過ごしてきた事、当たり前すぎて気に留めていなかった事、あなたの周りの人々や出来事に色んな意味があることに気づかされることでしょう。前世療法で得られたストーリーはあなたの潜在意識からのメッセージです。他の誰に言われるのでもない、あなた自身が感じて気づく事が大切なのです。